近畿地方の駅弁

 

東海道新幹線:米原駅 「湖北のおはなし」(井筒屋) ¥1,000

画像提供:Deguchiさん

 

 

 

     

 

 

先に紹介した、新大阪の「御堂筋弁当」と同じく、「新幹線グルメ」の1品。そのため、ここでは「新幹線・米原駅」とした。草津線との交点に新駅が模索されているが、空港のない滋賀県において、現在唯一滋賀県内で新幹線が停車する駅でもある。米原駅はそれこそ新大阪と同じく、新幹線がJR東海、在来線がJR西日本の担当となっているが、「井筒屋」は構内全般でJR東海から営業の許可をもらっているような感じだ。

「湖北のおはなし」は今では、「新幹線グルメ」の中で1・2を争う人気で、米原駅の名物駅弁の1つともなった。駅弁のコンセプトとしては、おばあちゃんが孫達に話を聞かす・・というような、素朴な手作りの内容・・と言うことらしく、ご飯は栗おこわが採用されている。素朴なイメージを醸し出すべく、ドロボーが使うようなほっかむりの風呂敷に包んであるのもよいイメージ。

 

箱を持っていないのでまだ紹介はできないが、米原駅ではこの他にも「近江牛ステーキ弁当」などの名物駅弁が多く、食べた駅弁もいくらかあるので、これからも紹介する駅弁を増やしていこうと思っている。米原駅は北陸本線の起点として古くから栄え、またかつては機関車の交換など、文字通り「湖東の拠点駅」。新幹線<のぞみ>は停車しないものの、<ひかり>が停車したのは早く、北陸本線への乗り換えの便を図った。現在でも米原始発の<加越>は新車の<しらさぎ>に吸収されたものの、乗り換え客が多く、駅弁が売れる環境が整っているのは心強い。

反面で行政的には「滋賀県坂田郡米原(まいはら)町」に属し、町の人口は12,000人程度の小規模な町(注:現在は合併で「米原市」になった模様)。現在では構内の線路は整理されて近江鉄道は少し離れた別駅舎になり、JR西日本側の駅舎はこぎれいなものに建て直され、駅員は委託になっている模様。

しかし在来線の方も、長浜までの直通新快速が増えたものの、西へ、東へ(東海方面)、そして<しらさぎ>はじめ北へと始発列車も多く、新快速も増結・切り離しを行なう電車が多く、職員の動きも活発で、「青春18きっぷ」のシーズンを中心に乗り換え客で賑わう。そして米原はかなりの豪雪地帯で、新幹線が冬になると徐行を余儀なくされる泣き所の1つ。

 

 

 

 


東海道本線:草津駅 湖西線:堅田駅 「近江のおいしい鴨めし」(南陽軒) ¥1,100  要予約

 

 

     

 

 

随分凝った名前の草津駅の駅弁。容器は陶器製で、「面白駅弁」として注目してみたい。中身はご覧の通り、琵琶湖の素材をできる限り使っており、「おいしいかも?」ではなく、確かに美味しく食べられる。反面でコンパクトな割に¥1,100と値が張り、肝心の鴨肉が1切れしかないのはちょっとツライところ。

なお、「南陽軒」の駅弁は全てのメニューが完全予約制で、草津駅のほか堅田駅でも購入可能。但し、「駅弁大会対応品」と紹介される商品は、大会でも比較的容易に入手することができるようだ。

 

 


東海道本線:草津駅 湖西線:堅田駅 「かぐや姫伝説」(南陽軒) ¥1,000 要予約   

 

 

          

 

「南陽軒」の商品で「駅弁の達人」に指定されているのがこの「かぐや姫伝説」。商品名は上の「鴨めし」と違ってシンプルだが、容器が日本でもここしかないと思われる、竹を使ったシロモノとなっているのが特徴。シロモノとしては面白いのだが、上の固めのタケノコとかを食べてしまうと、後はもくもくと炊き込み御飯を食べるだけ。

私が購入したのは当然ながら「駅弁の達人」の対象商品で、それも大会出品で出たものにシールがあったため。しかし、シロモノとしては貴重な上に、奇抜な手法でインパクトを与え、それでもって現地では買いにくい・・ということを考えると、大会などに出ていたら買ってみたい一品。

 

草津は東海道の宿場町として賑わったが、新幹線開業後は優等列車に完全に見放され、<銀河>や<きたぐに>と言った急行にさえ通過される有様で、唯一同じ急行の<たかやま>が停車するだけだった。<たかやま>格上げの特急<ひだ23号>は停車するようになり、<はるか>が1本草津から出るようになった。現在ではそれが拡充されて2往復が米原発着となり、少しはその地位を盛り返している。

 

 

 

 


紀勢本線:新宮駅 「めはり寿し」(丸新) ¥630

情報提供:吉備線721レさん

 

    

 

新宮駅の名物。紀南地方の農家では古くから高菜の葉で握った「高菜ずし」が、農作業の弁当に重宝されており、忙しい最中2〜3個でお腹が膨れるよう、両手でつかまねばならないほど大きなものを握ったらしい。大きな口を開けて目で見張っていなければ食べられない「目張りずし」という愛称が生まれた、とのこと。そんな熊野の名物を駅弁にしたシロモノ。量は多いようには見えないが、それだけに安く、人気の高い駅弁。なお、誕生の経緯上、「寿し」を名乗りながら、ご飯は酢飯ではない。ちなみに、「めはり寿し」の箱には「さんま鮨」、「さんま鮨」の箱には「めはり寿し」の解説がある。

この後実際に自分自身も食してみたが、思った以上に高菜が鮮やかで、結構葉が固い。それに比較的柔らかいゆかり風の飯を巻いている。何度も手は出ないが、大切にしていきたい一品。

 

 

 

 


紀勢本線:新宮駅 「熊野名産 さんま鮨」(丸新) ¥630

情報提供:吉備線721レさん

 

    

 

サンマは元々秋口の魚だが、新宮には海流に乗って三陸や銚子から12月頃にやって来る。長い間潮に揉まれて脂も落ちて寿司として好都合な材料となることから、先代が目を付けて商品化し、これまた新宮駅の代表作となった駅弁。新宮駅の駅弁は、商品と配送先に限りはあるものの、通信販売も行なっており、実際に現地で購入するのが難しい地の不利も克服した。

紀州地方には新幹線や高速道路がなく、白浜の空港もあまり使いやすいとは言えない。また串本などを中心に釣りなどで深夜に移動したい人の需要も旺盛だったようで、天王寺〜新宮〜亀山〜名古屋間に<はやたま>という名前の夜行鈍行が走っていた。時代の流れで縮小していったが、JR化後も長らく新大阪→天王寺→新宮間に片道1本だけ、普通夜行電車が運転されていた。

しかし<オーシャンアロー>などの運転が開始されて利用客が落ち込み、現在はこの電車は紀伊田辺止めとなり、跡形は無い。しかし、その夜行電車の客を待ち受けるべく、駅弁屋はうどん屋や直営の駅前喫茶店共々5時から営業し、現在でも6時から営業しているのは立派。

 

 

 

 

 


紀勢本線:新宮駅 「南紀鯨の炊き込みごはん」(丸新) ¥980

 

 

     

 

駅弁としては貴重な食材と言える、クジラを使用した駅弁。「本当にクジラなのか?」とか「どうして新宮でクジラ?」という声はあるだろう。元々この地域は、太市町や古座町ともども捕鯨が盛んな地域だったのだが、IWCによる商業捕鯨の一時中断の後も、クジラの生態などを研究する「調査捕鯨」の名目で、年に50頭程度、ゴンドウクジラやミンククジラの捕鯨が行なわれている。またこれとは別に、IWCの管轄外の小型捕鯨も行なわれており、クジラは1頭取れると大量の資源が獲れるので、材料に困ることはないようだ。

新宮では先に¥1,300の「南紀くじら弁当」を販売して好評を得たようで、こちらはどうも最近出た新作らしい。ステーキ風と揚げたクジラ肉にそぼろ風のクジラ、口直しにウメボシなのが特徴。滅多に手に入らない食材にも関わらず地の利を活かして、それなりに安いのが大きな特徴。

炊き込み御飯との相性もバッチシ、上の2品が気に入らなければ、速攻で手を出そう。但し、新宮駅で売れる駅弁には限りがあろうし、あそこまで行って売り切れなのはシンドイので、予約が無難(但し通販対応)。

 

クジラ肉は小学校3年の頃まで給食に出たことがあり、最初の1口はうまいものの、大量に食べると気持ち悪くなったりした記憶がある。商業捕鯨中断後、1度親に「もうクジラって食べれへんの?」と聞いたら「いや、そんなことはないよ。じゃあ今日の夕食に・・」と調達してもらって食べたことがある。

政治的な問題は避けるが、「クジラを食べる」ことが「日本独特の文化」とするならば、これほど長いこと現状が続いてしまうと、仮に再開されたとしても、「クジラ?ウチ知らへんなあ・・」という親が増えて、その文化が受け継がれないまま途絶えてしまうのではないか。そういう面で、「日本の文化」と「地元の文化」を駅弁に表現した姿勢に、心からの賛辞を送りたい。

 

 

 

 


東海道本線・山陰本線:京都駅 「とんかつお弁当」(萩の家) ¥630

 

 

     

 

 

京都という場所は「京料理」に代表されるように、素朴なイメージ・・と言うか、名物となっている「精進弁当」のように、野菜などを使った駅弁が好まれるとは思われる。わざわざ商品名を「お弁当」にしているのも、上品なイメージを醸し出すためか。

しかし、大阪と同じように「安くてボリュームのある駅弁」を求める人も多いせいか、このようなシロモノもちゃんと販売されているのは嬉しい。比較的シンプルな内容ながら、やはり¥700をはるかに下回る価格設定は、買いやすさの点で、またボリュームも期待を裏切らない点で、一定の評価をしておきたい。

一方で、安さを追求するあまり、さすがにムリをしている・・と言うか、付け合せの野菜などは、見ただけで冷凍モノとわかる状態。京都と言う地で営業する駅弁屋がこのような具材を使うと、かえってイメージダウンにならないか、ちと心配なところ。

後、京都駅は複数の業者がさまざまな駅弁を販売していることもあって、どこの店舗にどの商品が置いてあるのかわかりにくいのも感心しない。「精進弁当」は「新幹線グルメ」なので、販売個所が限定されるのはやむを得ないが、これとて新幹線のホームでようやく見つけたシロモノであった。

 

     

 

 


和歌山線:吉野口駅 「柿の葉寿し」(柳屋) ¥880     

和歌山線:吉野口駅 「柿の葉寿し ミックス」(柳屋) ¥1,000     どちらも(2種類とも)

 

     

 

     

 

非常によく似ている2商品。ハコもほとんど同じで、見た目も全く変化がなく、「8個入り」という分量も全く変わらないが、具の違いで価格がかなり異なる。「ミックス」の方は寿司の具がサバ4つにサーモンが4つ、「ミックス」でないほうは8個ともサバである。柿の葉で巻くが、新宮の「めはり寿し」と違い、葉を食べる人はいないだろうが、飯は正真正銘の酢飯。なお、「駅弁の達人」で91種類全商品集めたい場合には、2種類とも購入が必要。

 

吉野口駅には実は私は行ったことがない。和歌山線には優等列車の運転がなく、乗り心地が悪くトイレのない105系が主力と言うこともあって、和歌山県のJRで唯一乗り残している路線ともなっているが、なかなか足が向かない。販売環境がお世辞にもラクとも思えない駅にも関わらず、駅弁自体が定評があること、また吉野口駅は近鉄との共同使用駅で、大阪阿部野橋から発着する特急「さくらライナー」も停車することから、一定の需要はあるようだ。

吉野口では買いにくいと言うことからか、近鉄の八木西口駅の近くや心斎橋の大丸でも販売しているようだが、これらには「達人」のシールは付かないので注意が必要。

 

 


東海道新幹線:新大阪駅 「御堂筋弁当」(水了軒) 1,000

 

     

 

JR発足後の1987年、JR東海が新幹線<こだま>の活性化を目論んで、「新幹線グルメ」というキャンペーンを開始。東京駅を除く東海道新幹線各駅で名物駅弁を1つづつ作り販売、価格を¥900に統一して販売を開始した(現在は¥1,000。残念ながら三河安城の「Oh!デンマーク」は消滅)。そのキャンペーンの新大阪駅の商品として開発されたのがこの「御堂筋弁当」。開発の経緯から、新大阪駅の新幹線ホームでしか販売されていない。

地域の特産物などを使用するのがコンセプトなのが「新幹線グルメ」なのだが、「食い倒れ」と言われる大阪には意外とこれという特産物がなく、タコ焼きはとてもではないが駅弁として使用する具材には向かない。しかしやはり「タコ焼きしかない」と言うことになったのか、タコ焼き風味の天ぷらと言うことになったのだが、実際食べてみて「これではちょっとなあ・・」というところ。

コンパクトな箱はよいが、ご飯の量も中途半端で、いっそのこと「とっとりの居酒屋」のようにご飯をなくして、「酒のつまみ」風に具の種類を増やせば、ビジネスマンも帰りのつまみとして、結構ウケるだろう。後、新大阪駅は新御堂筋に位置することから、この名称に違和感を唱える地元民も結構いるようだ。

 

 


東海道本線:大阪駅 「八角弁当」(水了軒) ¥1,100    

 

    

    

「水了軒」が大阪駅で駅弁の販売を開始したのは1888年(明治21年)。大阪駅構内に掘り抜き井戸があり、冷たい名水があったらしい。これにハチミツを加えて「冷やしアメ」として販売し、「水を了る(売る)軒(店)」ということからこの屋号になり、駅弁もそのまま販売するようになったらしい。

その大阪駅の名物駅弁がこの「八角弁当」。この駅弁の特徴は「フライものを一切使用しない」ことで、ソースをかけると自家製かレトルト食品の区別が付かない味になってしまうからだそうで、煮炊きの野菜などは全て自家製。かつては普通の長方形の折だったが、平凡すぎることと「旅の途中で何があっても角が立たないように・・」という思いから、私が生まれた1975年から八角形の容器に変え、「八角弁当」としたところ、大ヒットしたとのこと。

こういう料理の内容を見ていると京都の料理を思い起こすが、3代目の社長が京懐石を熱心に勉強して駅弁に取り入れて駅弁にしたとのことのようで、やはり原型は京料理のようだ。

 

 


東海道本線:大阪駅 「めぐみの玉手箱」(水了軒) ¥1,000    

 

    

 

「駅弁の達人」キャンペーンに合わせて誕生した新作。ご飯は「かやくご飯」で、これは大阪の隠れた名物。と言うのも、大阪に住んでいた時に毎日のように通っていたうどん屋にも「かやくご飯」があり、その定食「かやく定食」が人気だった。関西の名物を玉手箱に詰め込んだというのがコンセプトのようだが、量が少ない割に結構値が張るだけに、世代によって手を出す層がはっきりしそうな気がする。玉手箱は非常にコンパクトなシロモノなだけに、箸をコンビニ弁当でたまに見かける伸び縮みする箸を採用しているのが特徴。

 

 


東海道本線:大阪駅 「大阪かつ弁当」(水了軒) ¥850

 

    

    

「フライものを使わない」大阪駅の名物「八角弁当」だが、それを大々的に取り入れた駅弁がこの「大阪かつ弁当」。大阪との関連はともかく、あっさり味の上の2品が値が張るのに対して若い世代からは「安くてボリュームのある駅弁」が好まれるのか、「こういう弁当も用意していますよ」という感じで製作したのかも知れない。

ボリュームもあるが、副食の栄養バランスもよく、それでいて安価なので、手を出してみたい1品。

 

 


東海道本線:大阪駅 「虎党弁当」(水了軒) ¥1,100

 

     

 

阪神タイガースの2連覇を祈願したそうで、今年から販売が開始された駅弁。ホームベースか甲子園球場をあしらったと思われる容器で、箱の側面には球場が描かれている。阪神ファンの皆さんなら、文句なく手が出るだろう。当初は応援のジェット風船がオマケだったようだが、大阪駅で購入した時は組み立て式の選手の人形(ちなみにこれは金本)がオマケとなっていた。

一方で中身だが、「八角」「玉手箱」とは気色の異なったあっさりさで、中華風に仕上げてあるが、この中身ではパワーみなぎる人が多い「虎党」にウケるかちょっと疑問に感じる。と言うか、この内容ならば「八角弁当」の方が食べやすさなどの点でも軍配が上がるような気がする。虎党以外の人には違う駅弁をオススメする。

後、阪神と提携すること自体はよいが、「大阪府唯一のプロ球団」を差し置くようなマネは感心しない。もちろん「近●観光」という系列の調整元があって手を出せない事情はあろうが、大阪、神戸の駅弁屋がタイガース関連の駅弁を商品化するのを見ると、こういうところにも、関西のプロ野球の事情が透けて見るような気がする。

 

 

 


東海道本線:甲子園口駅 「タイガース勝めし」(淡路屋)  ¥1,000

 

 

 

     

 

 

「神戸の駅弁屋」が出している阪神タイガース関連の駅弁がこの「タイガース勝めし」。もちろん関西らしいユニークなネーミングとして理解できるが、商品紹介によると「かつめし」というシロモノが、加古川市の名物とのこと。営業エリアからすると、ちょっと苦しいような気もするが、加古川駅には駅弁がないので、まあいいか。本来の「かつめし」とは、ご飯を皿に盛り、その上にカツを載せ、デミグラスソースをかけたシロモノ、と言うことらしい。

商品は、見てのとおりボール型の陶器の容器の中に、「かつめし」を入れたシロモノで、少し下で紹介する「六甲山の牛めし」と共通の食材も一部使用されているようだ。量については「六甲山の牛めし」を上回るが、ようするに「デミグラスソース」が好きか嫌いかで、どちらかを選ぶとよい。

モチロン阪神ファンの人にはこちらをオススメするが、さすがに「肉めし」と比べるとチョットなあ・・というところか。メインのカツの方は衣がやや大きめで肉は決して大きいシロモノではないが、決して悪い肉は使っていないので、十分味わえる。最低でも「デミグラスソース」を好む人ならば、上の「虎党弁当」のように、「八角とどちらか」などと迷うことはない。

もちろん名目上は「JR神戸線」の「甲子園口駅」の駅弁であるが、他駅でも購入可能。甲子園球場で野球がある時は、梅田の「阪神百貨店」に入居しているテナントでの売り上げも大きいようだ。ただ単に「シャレ」ではなく、「タイガース」の色を出しながら、下の「ひっぱりだこ飯」や「ぼっかけ牛めしどんとこい」などと同じように、「地元の名物」を応用して、駅弁に取り入れている点を、高く評価したい。

 

 

 

 


東海道本線・山陽本線:神戸駅(代表) 「ひっぱりだこ飯」(淡路屋) ¥980  

 

    

 

「淡路屋」はご存知の通り、「肉めし」など、神戸牛を使った様々な駅弁を販売していることで有名だが、店舗は神戸市内の神戸、三ノ宮、山陽新幹線の新神戸駅の他、元町、六甲道駅、芦屋や宝塚、明石、西明石駅にも店舗を構えている。また、神戸や大阪の百貨店にもテナントを持っている。

その中で「ひっぱりだこ飯」は、明石海峡大橋の開通を記念して、西明石駅の駅弁として開発されたが、他の駅でも販売されている模様(なお、駅によって置いている弁当のメニューに差がある)。蛸壺をあしらった陶器にご覧のようなタコのすり身の天ぷらを添えた炊き込み御飯が詰められたシロモノで、今では駅弁大会などでもすっかり常連となり、その勢いは「肉めし」などが霞むほどである。大きさの割にやや値が張るが、それだけズッシリ詰まっていると言えよう。

なお、「言われてみればそうか」だが、もちろんこのまま食べても美味しいのだが、家庭とかで食べる場合は電子レンジで温めるとよいようだ。

 

 


同 「神戸名物肉めし」(淡路屋) ¥1、000

 

    

 

「ひっぱりだこ飯」が淡路屋の名物の1つになったと言っても、やはり神戸の駅弁といえば「神戸牛」を使用したこの「肉めし」が、淡路屋の看板と思う人が多いだろう。モモ肉を使用しているのは「冷めてもおしい牛肉駅弁はできないか?」という考えのためで、この点は松阪の「牛肉弁当」なども同様だが、もちろん調理方法は全く異なる。

こちらはモモ肉をスープ香辛料に7時間つけんでから焼き上げ、カレー風味のご飯の上に乗っけている。付け合せは揚げたクルミなどでやはりシンプルだが、肉は柔らかく、いくらでも食べられそうでご飯の量もそこそこあるから、非常に満足する一品と言える。私も文句なしの「太鼓判」を押す一品。

 

 


同 「あっちっちすきやき弁当」(淡路屋) ¥1,100

 

    

 

名が示す通り、例の「ヒモを引っ張って・・」の加熱式駅弁。7〜8分も待てば、非常に暖かくておいしいすき焼きが出来上がる。内容は非常にシンプルで、すき焼きと白飯、生卵だけ。たまごの横に入っているのは「おてふき」である。

この手の駅弁だと「冷めてもおいしい」味付けをしている駅弁が多いが、「温めるとこんなにうまいのか」とうならせた。神戸牛を使用したすき焼きのボリュームも手伝って、爆裂なうまさを提供してくれる。そしてすき焼きには欠かせないたまごだが、駅弁にしては大変に珍しい「生卵」を入れているのがすごい。

牛丼チェーンでさえ夏場は生卵の持ち帰りができないのに、「殺菌済」と厳封した上で提供するには、相当な苦労があっただろうと思う。もちろん卵を入れて食べれば、「買ってよかった〜」と思わせるほどの満足感で、あっという間に平らげることができるだろう。

 

 

 

 

 


同 「神戸ワイン弁当」(淡路屋) ¥1,600 要予約

 

 

     

 

ある意味、神戸駅弁の有名な存在で、言うならば「知る人ぞ知る」駅弁。神戸牛に並ぶ名物に成長した「神戸ワイン」と組み合わせたところ、大変な人気とワインの入手難、ボトル管理の問題があり、一時期販売を休止していたらしい。「肉めし」と共通のカレー風味のご飯とステーキ肉が3枚、その下は「神戸パン」を思わすブレッドとサラダで、完全な「洋風駅弁」。ワインにはちゃんとカップが付いている。

「肉めし」の肉とは全く違う食感が、「ムリをしてでも買ってよかった」と思わせる一品だが、その分値が張るのは当たり前。かつては20個程度しか造らなかったそうだが、現在では1日に50個まで生産可能らしい。しかし「値が張る分だけ、できるだけお客さんに、出来たてのおいしい状態で提供したい」という意向もあるらしく、事前に予約しないとまず入手は不可能。しかし「予約してでも」買う価値は充分で、ただでさえレベルの高い他の神戸駅弁が霞むほどの出来なので、手を出してみよう。

なお、ワインは文字通り「本格的・ホンモノ」のシロモノのため、20歳未満の人と、ドライブのがてらに買うことだけはやめたほうがよく、売ってくれない可能性が高いので念のため。

 

 

 


同 「神戸長田名物 ぼっかけ牛飯どんとこい」(淡路屋) ¥750

 

    

 

淡路屋は先にも書いた通り、神戸駅の他、各地に売店を構えており、商品も「相互乗り入れ」している。「ぼっかけ」とは、牛のスジ肉とコンニャクを甘辛く煮込んだもので、元々の長田名物だった「そばめし」などに使用されていたものをカレーやうどん、丼物に使用するようになってブレイクしたとのこと。そんなわけで一応この駅弁は新長田駅のオリジナル商品だが、優等列車はもとより、新快速も停車しない駅なので、実際に販売されているのかどうかは不明。ちなみにこの駅弁は明石駅で購入。

少し甘い感は否めないが、肉の弾力が強くてボリュームもあり、その割にはスジ肉とコンニャクという、それほど高価な材料を使用していないせいか、¥750と安価なのが嬉しい。

 

 


同 「六甲山の牛めし」(淡路屋) ¥980    

 

    

 

こちらは六甲山へのJRの玄関となる六甲道駅オリジナルの駅弁。六甲道駅には快速も停車し、かつてから店舗があるが、長田地区とともに兵庫県南部地震の被害がすさまじかった場所である。高架駅だった六甲道駅は駅舎ごと地上に落下し、日本の大動脈の不通は、日本経済に深刻な影響を与えたことは記憶に新しい。

生まれ変わった六甲道駅の駅弁(但し他の店舗にもある)がこの「六甲山の牛めし」。乳牛を思わす白い陶器の容器が、購入感を引き寄せる。中はご覧のような肉に野菜炒め、そしてご飯と言う内容で、見本の見た目とは信じられないほどのうまさがある。反面で容器は決して上げ底ではないのに、思ったほど量が多くないのが唯一の欠点と言えよう。

 

「ひっぱりだこ飯」「六甲山の牛めし」は容器に工夫を凝らして、家庭に持ち帰ればいろいろな用途にも使用できる上、決して食べにくい容器でもないから、様々な点でポイントの高いシロモノ。機会があれば紹介するが、淡路屋は加熱式駅弁の開発も早く、いろいろな趣向で客を引きつけているのが特徴である。なお、神戸駅には「日本で初めて駅弁を販売したのでは?」という説があるほど歴史は長いが、淡路屋はその当時からの業者ではない。淡路屋自体は明治36年の創業だが、当時は現在のJR福知山線沿線での販売で、神戸進出は終戦後の昭和21年から。

 

 

 


同 「地鶏弁当」(淡路屋) ¥850

 

 

     

 

ご覧の通り鳥を使用した駅弁であるが、「淡路屋」の商品にしては珍しく、これと言ったコンセプトがないように感じられ、開発経緯なども明記されていない。¥850と「淡路屋」の商品の中では安い部類に入るが、どことなく、「時々お客さんから鳥の駅弁ないんかいな?と聞かれるもんで、作りました」というフンイキが感じられる。味自体が悪いことはないが、他に食べたい駅弁が多すぎて、手が回らないと言うのがホンネと言えようか。

 

 

   

 


同 「山田陽子が作る 山陽本線おとと弁当」(淡路屋) ¥980     

 

 

 

     

 

個人の名前を冠するような商品名はあまりなく、著名な料理研究家を思い越させるが、実は「淡路屋」の従業員の方らしい。商品の説明によると、山田陽子さんの人生は波乱に満ちたもので、戦時中に母親が、疎開する際に乗った列車内で産気づき、山陽本線の上郡駅の駅長室で陽子さんを出産したとのこと。そして当時の駅長さんが「山陽本線」から1文字取って「陽子」さんと名づけたらしい。当時の「駅長」と言えば文字通り「地元の名士」のような存在だったわけである。

長年料亭に務めつつも、95年の兵庫県南部地震の苦境に遭い、現在の「淡路屋」へ勤務されるようになり、料亭時代のノウハウも活かして、新作駅弁を考案したとのこと。

容器はタコや肉の容器と違って「竹細工」のような、魚をとる時に使う容器を模しており、中身は見てのとおり瀬戸内海で採れた魚介類をたくさん載せた炊き込み御飯。味もまずまずで、肉の駅弁が苦手な方にはオススメ。

  

 

 


山陽本線:姫路駅 「幕の内 味づくし」(まねき食品) ¥1,000      

 

 

   

 

例のとおり「駅弁の達人」の対策で「幕の内」か〜?というかもしれないが、姫路駅のこの商品に手を出したのは少し理由が異なる。元々駅の近くで茶店「ひさご」を開いていた竹田さんが、明治21年の山陽鉄道の開通で販売権を取った。その翌年、日本で初めて、「日本人の弁当の代名詞」ともいえる、「幕の内の駅弁」をこの姫路で販売したのである。つまり姫路駅は「幕の内の駅弁発祥の地」、そういう特徴があるため、後回しにはしたが、自分の意向で入手した。

さすがに当時のメニューではないようだが、ギュウギュウに具が詰まっているわけでもないのに「エライおかずの品目が多いなあ」と思わせてくれるのは気のせいだろうか。具の1つ1つが丹念に仕上げられており、決して食感は悪くない。ただ、「幕の内発祥の地」の駅弁にも関わらず、「何か1つ物足りない・・」と思わせた一番の理由は、卵焼き・焼き魚・カマボコが揃っていないから、と感じたのは私だけであろうか。

やや間の抜けた感じもするが、決して悪いシロモノでもなく、他の姫路駅の商品のように、当たり外れがない一品と言う感じ。

 

 

 

 


山陽本線:姫路駅 「一国一城」(まねき食品) ¥1,050  

 

       

 

先行してご紹介した福山の「福山ばら寿司」や新山口の「鉄道伝説」などとともに、2003年10月の<のぞみ>姫路駅停車を記念して開発された新作。姫路の名所と言えば、新幹線の車窓からもチラリと見える国宝、「白鷺城」こと姫路城であるが、その姫路城を大々的にかたどった陶器の容器が注目を集める。中は瀬戸内海で採れた海の幸をふんだんに取り入れた炊き込み御飯で、この手のご飯が好きな人にはたまらない一品ではある。

新作駅弁の意欲は買うが、私はあまりいい印象を持つことができなかった。中身ではなく外のことで、陶器の容器はともかく、あまりにも凝りすぎて扱いやすさがない。容器の重さがかなりある上に、持ち運びの便を考えて包装されるネットも、少しぶら下げると危ない感じがし、ホームにでも落とせば確実に割れる。実際に「駅弁大会」向けに輸送した容器が割れたと言ったトラブルも耳にし、これは駅弁屋の責任ではないとしても、一考を要する。

またこの手の容器はかさばるのもさることながら、ゴミとしての処理などの観点からJRもあまり歓迎していない面があるようで、姫路城の容器はよいから、素材については見直しをいただければ嬉しいのだが。

 

 


山陽本線:姫路駅 「あなごめし」(まねき食品) ¥920

 

    

 

姫路駅の「あなごめし」は、山陽本線の他の駅のシロモノとかなり気色が異なる。メインのあなごが少な目としているのに対して、山菜や鶏そぼろなどを具材として取り入れているのが特徴。上の「一国一城」とは対照的に、包装されているビニールは非常に破りやすい工夫がなされ、衛生面での配慮もバッチリ(他の駅弁も基本的に同様)。

 


山陽本線:姫路駅 「袖庵焼 地鶏弁当」(まねき食品) ¥850

 

    

 

淡路産の地鶏にゆうあん地に漬け込んで焼いた弁当。やや鶏が固い感じもしたが、食品のバランスもよく、価格も手ごろでまあまあ手の出しがいがある。

まねき食品は明治21年に設立。前述の通りその翌年、日本初の「幕の内弁当」を販売した由緒ある駅弁屋でもある。そのせいか、上の2つの駅弁には「弁当の神器」と言われるカマボコと卵焼きが入っているのもポイントの1つ。

 


山陽本線:姫路駅 「焼肉弁当」(まねき食品) ¥1,070

 

    

 

駅弁で「牛肉弁当」を初めとした肉を使用した駅弁や、焼肉などをメニューに取り入れた駅弁は見かけるが、ズバリ「焼肉弁当」を名乗る駅弁はそう多くないと思われる。元々「焼肉」そのものは韓国の料理で、すっかり日本の料理として定着していることは確かだが、どちらか言うと「家庭のだんらん料理」として取り入れらる面が大きいから、「駅弁」として取り入れるのには向かない面があるのかも知れない。「駅弁」として採用するならば「加熱式」を採用する方法もあるが、この駅弁は「駅弁」としての鉄則である「冷めてもおいしく食べられる」ようにしてある。

姫路駅は山陽本線や新幹線の他、津山への姫新線、和田山への播但線が発着し、山陽本線の電車も京阪神方面と岡山方面に向かう電車がこの駅を拠点に発着することから、客層も様々で求める駅弁にも様々なニーズがあるようだ。その中で、播但線の終点である和田山は文字通り「但馬」の駅、但馬牛の産地でもあるから、このような駅弁も人気があるのだろう。

さすがに値は張るが、ボリュームもタップリで若者にも人気なようで、「姫路で駅弁ならこれがええかな」という感じがした。ちなみにこの駅弁は5月の平日の昼下がりに新幹線側の売店で購入したが、わずか数分の滞在中もスーツ姿のビジネスマンを中心にひっきりなしに駅弁を求める姿が絶えず、豊富なメニューが社名の通り、終日客を招いているようである。姫路駅の表口は姫路城のある北側だが、南口は新幹線が発着する上、市役所や工業地帯へ行く人が利用するため、構えも大きく、利用者も多いようだ。

姫路市自体が工業と観光の都市で、阪神方面の通勤・通学や乗り換え客で賑わうだけに、駅弁が繁盛するのも当然と言えば当然か。北側から利用する客ももちろん駅弁を購入する人は多いだろうが、在来線の利用者は駅弁よりも独特の「駅そば」に手を出す人も多いようだ。

 

 

 

 


山陽本線:姫路駅 「あなご寿司弁当」(まねき食品) ¥700

 

 

     

 

姫路駅の復刻駅弁。姫路城をあしらった少し上品な掛け紙にひし形という珍しい形態の容器が特徴。中は寿司が8つとカマボコ、卵焼きに口直しと言う内容。量はあまり多くないが、その分価格も¥700と安い。なお、復刻版ではないが、姫路駅では通年、「あなご寿司」が販売されている。

 

 

 

 


番外編:姫路駅ホームの「えきそば」

参考:「きつねそば」は¥300

 

   

 

当所では「駅そば」もテーマとしているが、当面は「駅弁」のみが基本姿勢で、またHPのサーバーにも限りがあるので、大々的に・・とは考えていない。ただ、この姫路駅ホームの駅そばは大変趣向を凝らしたシロモノなので、先行して取り上げておこう。このそばは私もかつてからお気に入りの一品だったが、黄色いそばにもかかわらず、そばのようなだしで、「そば?ラーメン?」とかと、さかんに議論を交わしたこともあるが、先頃「まねき食品」がそのいきさつを公開し、現在では店舗にも記してある。それによると・・・

 

「太平洋戦争の終結後、政府より大量の小麦粉の放出があり、これを譲り受けてうどんを試作、

うどん鉢は出雲今市(注:出雲市駅はかつてこの駅名だった)にあるものを仕入れ、販売を始めました。

しかし当時はうどんはいたみが早く、長持ちさせるには・・と考えた末、うどんをあきらめ、度々の試作の

末黄色いそばを考案、当社独自でその製造に乗り出し、黄色いそばに和風のだしという、一見ミスマッチの

商品が生まれました。

その後昭和24年10月19日、姫路駅ホームにおいてそれを『えきそば』と名づけ、えきそばの立売りを始め

ました。その当時の販売価格はせともの容器付き50円でした」

 

ということ。もう少し付け加えると、「長持ちさせる」ために注目したのは、やはりラーメンにも使われる「かんすい」だったそうで、このそばが黄色く「ラーメン」と思わせることもわかってくる。

姫路駅は前述の「焼肉弁当」でも書いた通り、西から東から、そして北から、様々なところから来る人が乗って降りて、違う電車に乗り換える。そばは車内持込みができないので、その電車の限られた乗り換え時間を利用して、多くの人が一気に短時間でうまそうにすすっていく。売店は早朝から深夜まで営業しているため、通勤前の人、酒の口直し、そして昼間・・と、さまざまな需要にも対応しており、14時から17時までは黄色いそばは「タイムサービス」として¥100引きとなる。

長年「黄色いそば」だけだったが、アレルギーを持つ人などにも対応しようということなのか、最近では黒い「和そば」と、うどんも戦列に加わった。残念ながらやや高価な上、うどんが好きな私でさえ「黄色いそば」を選ぶほどなので手を出すことはオススメしないが、ニーズに応えようとする努力は評価できる。

売店は山陽本線の下り・上りホーム、播但線ホームの脇の3箇所。残念ながら改札外にはないが、姫路に来たら入場券を購入してでもぜひ味わっていただきたい伝統の一品である。なお、水についてはおばちゃんにリクエストすると水道水を提供してもらえる。

 

 


山陽本線:相生駅 赤穂線:播州赤穂駅 「播州室津 あなご弁当」(エノキ) ¥1,050  

 

   

 

一時期新幹線が<こだま>しか停車しなくなり、活気が感じられなかった相生駅だが、相生には大きな造船所など工業がさかんなこともあって、現在は1時間に1本程度<ひかり>が停車する。また優等列車こそないものの、「赤穂浪士」の舞台となった播州赤穂駅も観光客や関西方面の通勤客で賑わい、駅舎もどでかいものに一新された。

その両駅で駅弁を手がけるのが「エノキ」。シャコを使った「しゃこめし」とこの「あなご弁当」が2大人気で、私は迷わず「あなご」を選択。あなごの寿司におぼろを乗せたごはん、そして本格的なツユダクのあなごめしと違った3種類のあなごごはんのメニューを味わえると言う、非常にぜいたくで欲張ったシロモノである。

ただ、私の口にはイマイチ合わなかった感じがし、評価が人によって分かれそうな感じがする。なお、「エノキ」の駅弁にはこの他に幕の内や、大名籠をあしらったものもあるが、大名籠の駅弁を播州赤穂駅で入手するには前日までの予約を。

 

 


山陽本線:相生駅 「播州室津 あなごめし」(エノキ) ¥950

 

    

 

こちらも「あなご」を使用した駅弁だが、穴子の焼き方が違うようで、錦糸玉子にまぶした中身は、上よりもはるかに美味しそう。事実、私個人は上よりも安価にもかかわらず、断然こっちが気に入った。但し、予約すれば別だろうがこれを播州赤穂で手に入れるのは難しそう。

 

  

 

 

 

 


  

 山陽本線:相生駅 「ヤングかつ弁当」(エノキ) ¥950

 

 

 

     

 

相生駅の復刻駅弁。「幕の内」系統の復刻商品が多い中、珍しく肉系統の商品を復活させている。「いい日 旅立ち」というキャッチフレーズが、当時の旅行ブームを物語る。元々の商品のコンセプトは、「駅弁と言えば幕の内。『三種の神器』が象徴されるように、人々に親しまれています」と前置きした上で、「畜産が盛んな播磨地方で幕の内のように親しまれ、幕の内以上に活力に満ちた弁当」と言うことだったらしい。その肉系統の駅弁が言わば「廃盤」となって、今回の復活劇・・と言うのは、あまり例がないのかも知れない。

内容は八角型の箱の中にご飯、キャベツとカツを乗せたもの。カツの味は悪くなく、冷めていても充分にうまいが、レンジで温めるとなおよいようだ。ボリュームもあり、大阪駅や京都駅のカツの弁当と違って冷凍を思わせる材料もほとんどないので安心感がある。「エノキ」さんが「播磨の名物としては、カツよりもあなごを・・」ということで、今ではあなごとシャコの駅弁をメインにするようになったのかも知れないが、できればこういった弁当も販売してもらえるとよいと思うのだが・・・。

なお、相生駅の駅弁は相生駅・播州赤穂駅(一部商品のみ)のほか、一部の<こだま>と、一部の岡山発着の<ひかり>の車内販売などにも搭載されており、この商品も<こだま>の車内販売に搭載されていた。

 

 

 


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