岡山県の駅弁
山陽本線:岡山駅 「祭ずし」(三好野 以下:みよしの) ¥950 

岡山駅の名物駅弁として名が高い駅弁。私は寿司を食べないため、味の評価は控えるが、瀬戸内で採れた幸がギッシリ桃の形の容器に詰め込まれており、見た目も面白い。実際に食べてもらった人の感想は「やや酢が強いが、久々に食った祭ずしはうまい」と、一定の評価は得ている。桃の形をかたどった容器もポイントの一つ。
山陽本線:岡山駅 「塗り箱入り祭ずし」(みよしの) ¥1,250 


「祭ずし」の具と箱を豪華にしたシロモノ。箱は弁当箱などへの再利用も容易。岡山駅ではやはりノーマルな「祭ずし」に軍配が上がると思うが、高価で採算を得やすいせいか、岡山空港の展望レストランに、「持ち帰り弁当」として販売されているのはこちらの方である。
山陽本線:岡山駅 「お祭りハローキティ」(みよしの) ¥900 

一時期倉敷駅の駅弁として「キティちゃんの祭ずし」として販売した記憶があるが、「駅弁の達人」を機に、その「キティちゃん」を「祭ずし」からは切り離してオリジナルの商品に仕立てた・・ということらしい。錦糸卵にエビとホタテ、そしてウインナーが使われており、ここでしか手に入らない「キティちゃんのフォーク」で食べる。
「駅弁の達人」のパンフで見たイメージとは対照的に、意外とシロモノはコンパクトで少なく、寿司が好きな子供向けに買ってやりたい商品の1つ。
山陽本線:岡山駅 「おかやま和牛肉弁当」(みよしの) ¥1,050 

(参考:「おかやま和牛肉弁当 武蔵」 残念ながら販売終了)

2003年の某国営テレビの大河ドラマに乗じて発売が開始された駅弁がルーツ。岡山駅の駅弁は「祭ずし」を筆頭に瀬戸内海で取れた幸をふんだんに取り入れた駅弁が多く、寿司系統が苦手な私は手が出なかった。そんな中で発売された肉を使用した駅弁の存在は大変重宝しており、そのせいか不振気味だった大河ドラマ終了後も、引き続き販売されていた。
もっとも、「昨年末で終了の予定が、箱の在庫があったため」というのがホンネだったようで、2004年5月のJR西日本のキャンペーン、「駅弁の達人」の開始に合わせて、現在の「おかやま和牛肉弁当」に衣替えした。宮本武蔵の「二刀流」をイメージしたプラ製のナイフはなくなり、箱の色も少し濃くなり、黒豆などの副食も具材が変わった。
寿司系統の駅弁が多い「みよしの」だけに、ご飯の管理をうまくするためか、ご飯は酢めしを使用しているのが特徴で、これは私はあまり好まないがかつて新見駅でも酢めしを使用した肉系統の駅弁を販売していた実績もあり、一定の支持はされているようだ。小さ目の箱ながら量はまずまず。
「みよしの」は私たち地元の人間にとっては、駅弁屋と言うよりも「仕出屋」としてのイメージが強く、どちらか言うと「岡山駅の駅弁もみよしのがやっているんじゃのー」という感じである。特に地元の運動会などの弁当や、行楽時の団体弁当で世話になるケースは多く、また急な天候の変化があった時も柔軟な姿勢を取っていることが、その信頼を受けている理由の一つにもなっているようだ。
「祭ずし」は、駅弁としてはほどほどに有名で、百貨店の催事にも出品されているようだが、地元の人間の評価はそれほど芳しくない面も残念ながらある。むしろ私が言いたいのは、岡山駅のホーム(四国ホーム以外はみよしの)で販売されているうどんはどうにかならないか。「祭ずし」については私は寿司を食べないので評価は控えるが、うどんについてはキッパリ「まずい」と断言しておく。一度同じ岡山駅に進出した「めりけんや」(JR四国の子会社、店名は「さぬきうどん職人」)がどんなものか試食して、一から見直していただきたい。
言い忘れたが、「武蔵」については私も既に2度手を出しているので、それなりの評価はしている。また、岡山県内ではかつて津山、新見駅などでも駅弁の販売があったが、津山駅の業者は火事で店舗を全焼して構内から撤退、新見駅も駅構内の営業からは撤退し、現在では意外にも「岡山県唯一の公式の駅弁販売業者」となっている。
なお、公式に時刻表に「弁」のマークがあるのは岡山駅だけだが、「祭ずし」程度はわずかな個数ながら倉敷・新倉敷駅のキヨスクに置いてある。また津山駅は津山城近くの観光センターでかつての駅弁を販売している。
山陽本線:岡山駅 「栗おこわ」(みよしの) ¥850 

栗を5個ふりまいた赤飯と、副食を、栗の形をした容器に入れた弁当。「たいしたものは入っていないなあ」と思うかもしれないが、その食材1品1品、全く手を抜かずに丹念に仕上げており、¥850という安価にして十分な出来栄え。赤飯に付き物の「ごま塩ふりかけ」がキチンと付いているのも、見逃せないポイントの1つ。
山陽本線:岡山駅 「おかやま黒豚 豚 トコ TON」(みよしの) ¥900


2004年9月の下旬から発売が開始された新駅弁。2種類の切り方をした豚肉を、白飯の上に載せ、タレと「からしマヨネーズ」をかけて食べる。「みよしの」としては、レンジで温めて食べることを推奨しているが、もちろんこのまま食べてもうまい。
岡山駅の駅弁は魚を使用した駅弁が多い中、「牛」と「豚」を使用した駅弁が揃う形態の駅も珍しいかも知れない。先行した「おかやま和牛肉弁当」の飯が「酢飯」なのに対して、こちらは「白飯」という違いもある。そして食べてみると、とにもかくにもうまいこと、うまいこと。肉の弾力が強くボリュームもある上に、それでもって食感が非常によく、タレと「からしマヨネーズ」が絶妙に絡み合うのである。
そして肉が大きくない上に「牛のそぼろ」のように小さくもないので、揺れる列車の中でも非常に食べやすく仕上げてある。寿司がキライな私だからそう言うのかも知れないが、究極のダブルVサインで、一発で「岡山駅ならこれに尽きる」と言わせた一品。
山陽本線:岡山駅 「まるまる穴子寿し」(みよしの) ¥950

岡山駅のあなごを使用した駅弁だが、食べてみて「思った以上にうまい」とうならせた駅弁。「祭ずし」などの陰に隠れて知名度が低く、そのせいか「駅弁の達人」に指定されていないのが不思議に思えるほど。穴子が非常に柔らかく、わさびマヨネーズを絡めた飯がうまく、タレも付いており、「文句なし」の一品。
山陽本線:岡山駅 「備前米弁当」(みよしの) ¥1,050 


あまり特徴のあるシロモノが入っているわけではないのだが、「備前米」と言うのは、岡山県が誇る高級な米のブランド「朝日米」のこと。実際に食べて見ると、他の駅弁の飯と比べてやや長めで、少しパサパサした感が食べやすく、箸の進行をアシストしてくれる。私自身はそんなに気に入る内容の駅弁ではないが、「夢二」はもう食べたし・・と言う人には、1度手を出して見るとメリハリが付く。
山陽本線:岡山駅 「幕の内 夢二」(みよしの) ¥980 

岡山駅の代表的な幕の内弁当。「夢二」とは、当然ながら岡山県が生んだ作家、竹久夢二(1884〜1834)のこと。内容は語るまでもなく、正統派の「幕の内」で、「みよしの」のマーク入り卵焼き、焼き魚、そしてかにカマがその存在を象徴している。「3種の神器」のカマボコは一般的にはナマのシロモノを使うのだが、火を通さないだけに痛みやすい側面もあるので、このやり方は決して間違っていないと思う。無論「駅弁の達人」の対象商品だったため手を出した側面が強いわけだが、下の「都道府県花だより」よりはオススメ。新幹線や<やくも>(いずれも一部の列車)、下りの<サンライズ出雲>(岡山→新見)の車内販売などにも搭載されている。
山陽本線:岡山駅 「御料理弁当 都道府県花だより」(みよしの) ¥950 

随分凝った名称だが、中身は普通の幕の内。岡山駅には幕の内としてもう1つ前記「夢二」(ほか1種類)があるが、価格差も¥30で、好みで選んでよい。岡山駅は酢飯を使用した駅弁が多いので、苦手な人には2種類の幕の内も重宝する。むしろ「県の花」(岡山県はもちろん桃の花)が紹介されているパッケージ、子供の勉強とかによいかも知れないが、「ハローキティのまつりずし」がある岡山駅では、そういう層もなかなか手が出ないかも知れない。当然のことだが、「駅弁の達人」の対象でもなければ、手は出していまい。
山陽本線:岡山駅 「幕の内 幻想庭園」(みよしの) ¥1,300 


岡山駅で一番高価な「幕の内」。いや、¥1,300という値段は、幕の内の駅弁の中でもトップクラスの高価かも知れない。商品名の由来は、兼六園、水前寺に並ぶ「日本三名園」の1つ、後楽園のライトアップの光景をモチーフにしたことから。私はどちらか言うとやはり「駅弁の達人」という側面から手を出したのだが、それでも「みよしの」らしい、1品1品丹念に調整した具材が、うまさを引き立てる。
後楽園から見える「岡山城」は、1597年に宇喜田秀家が築城、その後城主が小早川→池田家と代わった。隣の姫路城が白亜の壁をしていることから「白鷺城」と通称されるのに対して、こちらは「黒い壁」のため、「鳥城」という別名がある。大坂城、広島城と並んで近代城郭の1つで、戦前は国宝だったが、戦災で焼失、現在の建物は「月見櫓」を除いて再建されたもの。
城下に広がる「後楽園」は、池田綱政の命令によって1687年に着工、1700年に一応の完成をみている。この2つの観光地はほとんどの人が「セット」で観光するのだが、地元のローカルニュースのコーナー、「どうにかならぬか」でも取り上げられるほど、みっともない事実が、ここにある。
それは「後楽園」の門が開くのは7時30分、10〜3月も8時には開く(基本的に年中無休)のに対して、岡山城は9時開門で、年末は休館。これは「後楽園」の管理が岡山県、「岡山城」の管理が岡山市のためで、「縦割り行政」の弊害が「岡山のハジ」を、全国の観光客にさらけ出すと言う、おあんごうな事態となっているのである。「おいでんせえ」とか「来てつかぁしぇ〜」ばかり言う前に、文字通り「どうにかならぬか」である。
山陽本線:岡山駅 「味(み)よしべんとう」(みよしの) ¥800
岡山駅の復刻駅弁。基本的には「幕の内」だが、牛肉の細切れにママカリの酢漬けが入っているのが大きな特徴で、特にママカリは岡山の特産品の1つだけに、ポイントが高い。新幹線が0系なのは当然として、図柄が後楽園を押しのけて総社市の宝福寺を描いているのは、その当時それなりに注目されていた観光地だったからなのだろうか?
岡山駅へ新幹線が到達したのが昭和47年。現在岡山駅は国体を機に、それ以来の大幅な改良工事がとり行われていて、国体には間に合わないものの、橋上駅舎が整備され、西口が広がって高速バス乗り場なども整備される。一方で改札が2Fか地下となり、階段を伝わずに乗れた7番乗り場がなくなるのでこれでも支障はないものの、本当に使いやすくなるのだろうかといぶかしる声もある。
山陽本線:岡山駅 「うなぎ弁当」(ジェイアールサービスネット岡山) ¥850

岡山駅の駅弁は「みよしの」が一手に引き受けているのだが、「キヨスク」などを経営する「ジェアールサービスネット岡山」も、別店舗で駅弁の販売を手がけ、「祭ずし」などごく一部の商品は相互乗り入れしている。と言っても、知名度で劣る感は否めず、こちらの店舗は基本的に「朝菜夕菜」を名乗る。こちらの駅弁も4種類が「駅弁の達人」の対象商品。
「うなぎ弁当」は対象外で、「駅弁」とみなすこと自体疑問符が付くが、弁当そのものは大変にうまい。大きな蒲焼に、全体にまぶされた錦糸玉子が食欲をそそり、夏バテ解消にピッタリ。忙しいビジネスマンを対象にしているのか、新幹線の改札内の店舗のみで販売されていた。ひょっとすると、夏場限定かも知れない。
山陽本線:岡山駅 「よこづなのおむすびころりん」(ジェイアールサービスネット岡山) ¥1,000 


「ジェアールサービスネット岡山」が扱う駅弁で、唯一魚の色が少ない駅弁。立方体の綺麗な箱の中には2段重ねの弁当箱が入り、天むすと一通りのおかずが入る。量がそれほど多くない上に、おかずに色が付きすぎているような感じがし、値段も結構するため、積極的に手を出す必要もあるまい。私が手を出したのは言うまでもなく「駅弁の達人」の対象だったため。
ちなみに、製造は建部の業者が行なっている模様。
山陽本線:倉敷駅 「地物 備前蛸めし」 (弘道窯) ¥700

「みよしの」と違って駅弁業者ではないようだが、販売している倉敷駅のキヨスクが「倉敷駅弁」とPRして販売しているので、「駅弁」として紹介させていただくこととした。岡山駅では「キヨスク」などを運営する「ジェイアール岡山サービスネット」も数種類の駅弁を販売しており、それの倉敷版というイメージが強いが、製造・調整は児島の業者に任せて、キヨスクは販売のみを受け持っている模様。
瀬戸内海の都市を縫うように走る山陽本線の駅では、タコを使った駅弁はそれほどめずらしくなく、瀬戸大橋のたもとに位置する岡山県倉敷市児島下津井地区ではタコが名産となっており、倉敷で販売するだけの価値がある駅弁である。業者の性格上、駅弁として開発したというよりは、「仕出しなどで出していた弁当のノウハウで、倉敷駅から駅弁を・・という声にお応えして、それをアレンジしてみました・・」というフンイキも強い感じもするが、中身はまずまずだ。タコの刺身に小さいながら煮物、そして「たこめし」と、しっかりタコづくしの内容で、ボリューム感はイマイチながら、これで¥700は駅弁としても安い部類に入るだろう。
倉敷は「大原美術館」としだれ並木が美しい、天領時代の面影を残す白壁の街並み、「倉敷美観地区」に代表される、世界的にも有名な観光都市であるが、優等列車は山陰方面の<やくも>と寝台特急だけ。岡山へも電車で15分程度とあって、駅弁に対するニーズはあまり大きくないようだ。そのためこのシロモノも1日に3〜5個程度しか置かれないらしく、製造工場の休業などで毎日・・というわけにも行かないところがあるようだが、名物になることを期待したい。
伯備線:新見駅 「幕の内」(大阪屋) ¥920 基本的には「注文生産」


新見駅ではかつて、趣向を凝らした駅弁で旅人のお腹を満たし、ホームにも直営売店を置くなどして、評判の高い「大阪屋」だった。しかし、2000年になって投入してあっという間に評判となった「味の肉寿司」が、2001年のBSE騒動でパタリと売れ行きが止まってしまい、2002年の春に駅構内から撤退という憂き目に遭ってしまった。
それならば新見駅からは完全に駅弁が消滅したのか?と言えばそういうことはない。駅前にコンビニが少ない新見駅には駅弁が不可欠な面もあるし、岡山〜新見間のみで車内販売を行なう<やくも>(米子まで通しで販売する列車もある)においては、万が一下りで手持ちの駅弁を売り尽くしてしまった場合、新見のシロモノを補給する必要がある(但し、積み込みそのものは必ず行なう模様)ため、一定の弁当が販売されることとなるようだ。
大阪屋は「駅弁」事業からは撤退したが、駅前の4軒目の店で喫茶店を、その裏では大きな建物で仕出し業を行っており、会社自体は特に問題はないようだ。現在の「幕の内」は改札外の「キヨスク」で販売(日曜日は定休日の模様)しているが、昼前の11時過ぎで1つもない状態だった。リクエストすると「電話で注文して持って来させます」と言うことになり、15分もしないうちに届き、言うならば亀山の「志ぐれ茶漬」と同じ「注文生産システム」と考えればよいと思う(店員さんも、「基本的には注文があってから作ります」とのこと)。
急な入用には間に合わないので、入手には予約が無難ということだが、「幕の内」とはいえそうまでしてでも入手する価値は充分の内容。日の丸御飯にエビフライ、鳥のから揚げにミートボール、肉の細切れに煮豆、そしてひじきにフルーツ。これだけでも充分なのに、律儀に「幕の内」の基本姿勢である「3種の神器」である「焼き魚・卵焼き・カマボコ」まであるのだからすごい。見た目からしてうまさがそそるくらいだから、当然秀逸の「Vサイン」。
「幕の内」でさえこれだけのシロモノが出せるのだから、かつての駅弁の評判が高かったのもうなずけると言えよう。BSEの問題は今でも余波は残っていると思うが、だいぶ冷めてきたと思うし、ここらで思い切って攻めの姿勢に転じて、ぜひともかつての駅弁を復活させてもらえればありがたいのだけれど・・・。
参考:岡山空港 「瀬戸の魚島 鰆寿司」(せとうち味倶楽部) ¥840

つまり・・・、私が初めて手を出した、正真正銘のオリジナルの「空弁」。「サワラ」の消費は、8割以上がここ岡山とされ、その割に県民になじみのある食材でもなかったりするため、そのPRに買って出る人が、このシロモノを作った・・というところか。開発は一応、岡山駅からバスで60分ほどのところにある国民宿舎、「おかやま桃太郎荘」(岡山市小串)が手がけた。「空弁」のため扱いやすさが工夫されており、まず箱が非常にコンパクトで、小さい飛行機のテーブルでも扱いやすいばかりか、箱を展開して食べるよう、説明がある。
内容は焼いたサワラを味噌漬にし、下は酢飯。一般的に具の方が小さいはずなのだが、なぜか具とご飯の比率が逆転しており、圧倒的に具の方が大きい。苦手な食材ではあるが、いざ食べて見ると全くクセがなく、非常に食べやすいシロモノで、4切れと少量なので、あっという間に胃袋に収まった。大きさが大きさなので、¥840が「安い」とはとてもいえないが、それを補うだけの味とボリューム感はある。
パック包装されているため、賞味期限が2日程度あるようなので、「売れる・売れない」のリスクも最小限にしているので、岡山空港のような需要が多いとも思えない空港でも販売ができるのだろうが、これを駅弁に・・と言うと、ためらう業者も多いだろう。なお、どう見ても「空弁」として開発されているのでここでは参考の扱いとするが、岡山駅のキヨスクでも販売されている。
参考:津山観光センター 「しいたけ弁当」(吉野館) ¥630 基本的には「注文生産」


津山駅でかつて販売されていた駅弁がこれ。現在では残念ながら駅構内からは撤退してしまい、津山駅から900メートルの場所に位置する、「津山城址(鶴山公園)」ふもとの「津山観光センター」の、直営の食堂で販売されている。
亀山や浜坂のケースは許容範囲と思うが、さすがに構内を外れて900メートルでは、もはや「駅弁」として紹介するのは違和感があり、本来なら「駅構内で販売するシロモノ」という原則から外れるため、こちらでの紹介は控えてもよいのだが、あえて紹介させていただく。
「吉野館」では長年、津山駅で駅弁・駅そばの販売を手がけ、JR化後の前後には急行<みささ・みまさか>(大阪・姫路〜津山〜鳥取・中国勝山)で、廃止後は<砂丘>の車内販売も行なっていた。またホームでの立売に加えて、岡山と鳥取の中間という場所のせいか、客のリクエストに応えて内陸部では珍しく、カニを使用した駅弁も販売していたらしい。
急行<砂丘>が廃止され、津山駅に入る優等列車が<つやま>1往復だけになった後も粘り強く販売が継続されてきたが、2002年9月26日に本社店舗が火事で全焼・・という憂き目に遭ってしまい、駅での営業を断念した事情があるようなので、気の毒な事情を勘案して、こちらで紹介させていただくことにした。
中身はちょうど、九州でよく見られる「かしわめし」の卵の部分を「しいたけ」に置き換えたものと考えるとよく、元々高価な材料ではないにせよ、¥630という良心的な価格が嬉しい。
食堂の営業は9:00〜17:00で、月曜日(と年末年始?祝日の場合は翌日)は定休日。基本的に「注文生産」だが、10分もしないうちに出来上がるが、時間のない人は予約を。津山で乗り換えの時間に持て余す人は、駅から歩くとすぐに目に入る大きなビルながら、大赤字でしょっちゅう議会が大モメになっている「ア●ネ津山」よりも、「鶴山公園」に足を運んで、昔を懐かしんでみよう。