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山口県の駅弁

 

山陽本線:徳山駅 「とくやま あなご飯」(徳山駅弁当) ¥920    

 

 

     

 

徳山駅の代表駅弁。シンプル・イズ・ベストの商品だが、広島・宮島口などと違って錦糸玉子をまぶしているのが特徴。ご飯とのマッチングもよいが、やや色や味付けが濃いイメージがあり、さすがにこれら両駅には勝らない。しかし下の新山口と比べるとはるかに勝り、山口県のあなご飯では一番評価の高いシロモノと言えるだろう。価格もまずまず。

 

 


山陽本線:徳山駅 「とくちゃんふくちゃん弁当」(徳山駅弁当) ¥950

 

 

  

 

2000年の「<ひかり>レールスター」登場を記念した駅弁らしい。徳山は「とらふぐ」の延縄漁の発祥の地らしく、それに掛け合わせた名称と思われる。そのせいかちゃんと「とらふぐ」も入っている。しかし、いざ食べてみると具の評判がよろしくなく残してしまうほどで、あまり高い評価というわけにはいかず、断然「あなご飯」をオススメする。

 

 

 


山陽本線:新山口駅 「あなごめし」(小郡駅弁当) ¥880

 

    

 

新山口駅で販売されている穴子を使用した駅弁。穴子は6つでコンパクトでシンプル、そのため¥880と、この手の駅弁としてはかなりお手ごろ。穴子の歯ごたえと弾力はよいが、ご飯とのマッチングなどにはやや難がある印象で、宮島口や広島の穴子を使用した駅弁にはさすがに劣ると言う感は否めない。

 

 


山陽本線:新山口駅 「鉄道伝説」(小郡駅弁当) ¥1,050  

 

   

 

新山口駅は山口県吉敷郡小郡町に位置する。この駅からは東西に走る山陽本線に加え、県都・山口や山陰の小京都・津和野、そして益田を結ぶ山口線、そして宇部へ向かう(宇部市の市街地は宇部新川)宇部線が発着する。山口市からは長年、小郡駅の名称を山口市の玄関にふさわしい名称に変更を・・という要望が出ていたようだが、長年「小郡」の名称を守り抜いた。

2003年10月のダイヤ変更で、小郡駅に<のぞみ>が停車することになり、ついに駅名を「新山口」と改めた。小郡町も防府市などと共に新「山口市」として合併することが決定しているが、駅名変更後も駅弁屋は「小郡駅弁当」の屋号を守り抜くようだ。

駅名変更を記念し、地元のテレビ局の企画で誕生したのが、この「鉄道伝説」。製造・販売はもちろん小郡駅弁当だが、弁当の製作は地元のホテルが担当。コンセプトは、明治時代「鉄道の父」として、イギリスへ現地視察へも行った萩市出身の井上勝の生誕160周年ということで、井上が拓いた小岩井農場とイギリスを思い描いてホテルの総料理長がメニューを考案。小岩井のチーズに地元のカマボコをミックスした一品は絶品。この他にも周防高森産のローストビーフもあれば、スモークサーモン・・と、和洋折衷のデザインのバランスがすばらしい。

俵むすびとサンドイッチが申し分程度の量でボリューム感には欠けるが、これだけのメニューがいっぺんに楽しめて¥1,050なら十分にお値打ちである。味が太鼓判であることもさることがなら、かねがね「駅弁は日本の鉄道を支える文化」と言って来ている中で、堂々と登場した「洋風幕の内」の駅弁に、この弁当にかける意気込みが伝わってきたことが、この弁当のうまさをさらに引き立てた原因と言えるだろう。

 

 


山陽本線:新山口駅 「小京都味めぐり」(小郡駅弁当) ¥880     

 

 

     

 

山口県は、本州の中で兵庫県と青森県と並んで、太平洋と日本海に面する。面積が広く、海の幸・山の幸も豊富にあるため、様々な駅弁が作られるようだ。いろいろな具が楽しめるのはよいのだが、あまりにも多すぎてごっちゃなイメージがあり、またくどいようだが「津和野」は「山陰の小京都」で島根県で、いくら新山口から山口線が発着すると言ってもちょっと遠慮がなさすぎる感じがする。

特に季節限定ながら津和野駅には別の業者の山菜を使用した駅弁も存在することから、ちょっとやりすぎの感が否めない。最近別の業者が、県都の山口駅で週末限定で駅弁の販売を開始したところ、予想をはるかに上回る売れ行きとかで、20年近くも県都の駅に駅弁がない・・、そのスキを突いて進出すればよかったと思うのだが。

「駅弁の達人」でなければ多分購入しておらず、下の「SL弁当」と共通の具材も多いが、駅弁にしては珍しく「イカの刺身」を取り入れているのはポイントの1つと言えよう。後、多彩な具材の割に価格が押さえ気味なのは悪くない。

 

 


山陽本線:新山口駅 「かしわめし」(小郡駅弁当) ¥740

 

 

 

「かしわめし」は北九州の各駅に多く存在する駅弁だが、この辺りまでがその文化の限界ということなのだろうか、山口線の沿線では新山口のほか津和野駅にもある。山口県も鶏の生産量は低くないようなので、「地元の名産」を使用した駅弁と考えればその存在意義もよくわかる。

味自体はまずまずだが、肝心のかしわにやや難があるような感じで、やはり折尾や小倉のそれにはさすがに劣る感じ。しかしそれほど高い材料を使用していないこともあろうが、「かしわめし」らしく価格が押さえられているので、手を出して損はない。「鉄道伝説」だけではボリュームが足りないのであれば、同時に手を出してみよう。

 

 


山陽本線:新山口駅 「SL弁当」(小郡駅弁当) ¥750

 

 

     

 

国鉄(JR)における「保存SLのパイオニア」的な存在、<SLやまぐち号>が発着する新山口駅だからこそ、存在意義のある駅弁。但し中身はまあ普通の幕の内で、一応商品も「幕の内」と断っている。特徴としては2種類のご飯が楽しめることで、右上は何と「ちらしずし」となっており、幕の内に酢飯系統のシロモノを使うのはめずらしいパターンだろう。レンコンなどは「SLの動輪」のイメージなのかも知れない。

 

 

 


山陽本線:下関駅・小月駅・長府駅 山陽新幹線:新下関駅 「デラックスふく寿司」(下関駅弁当) ¥1,150

「デラックスふく寿司」は長府駅にはなし。

 

   

 

   

 

下関の名産はもちろん「ふぐ」である。下関や九州では「ふく」と称されにごらない。その「ふく」を大々的に取り入れた駅弁を販売しているのが本州の西端・下関駅である。「ふく」はどうしても季節柄、基本的には秋・冬・春の販売となるが、この商品だけはどうやら1年中販売されている模様。「ふく」のうまさを円形の容器にたっぷり詰め込んだ中身は、見ただけで食欲をそそるものがある。

下関駅は山口県の拠点の1つで町も大きく、九州方面に向かう人も多いため、中国地方のJR駅では初めて自動改札機が導入された。しかし新幹線があるために駅に入ってくる優等列車は寝台特急と山陰の益田行<いそかぜ>だけ。決して駅弁の販売環境に恵まれているとは言えないのだが、駅弁屋のハートは熱い。

と言うのも、「青春18きっぷ」のシーズンには京都−博多間を運転する臨時快速<ムーンライト九州>が運転されるのだが、下りの博多行がやって来るのに合わせて、ホームの弁当売店を開けて旅人を待ち受けているのである(但し、夏場を除く)。下関にやってくるのは早朝の5時34分、この時間に駅弁を提供するための苦労は計り知れないものがあるが、旅人へのサービスと、「機関車の交換で12分も停車するのやったらいっちょ稼いでやろうか」という意気込みが、駅弁ファンを引きつけているような気がする。

 

 


山陽本線:下関駅・小月駅・長府駅 山陽新幹線:新下関駅 「ふく寿司」(下関駅弁当) ¥830

 

 

※左が「ふく寿司」、右が「デラックスふく寿司」。

 

 

    

 

「デラックス」を名乗るシロモノがあれば、ないシロモノも当然ある。容器の違いは明らかだが、具がエビとふくの天ぷらが決定的に異なる。その代わり価格が「デラックス」が¥1,150なのに対して、こちらは¥830とグンと価格が下がり、お手ごろでお値打ち。量はそれほど変わらず、むしろ「デラックス」の方が底に丸みがついている分少なそう。

ちなみにこの商品は夏に入手。<ムーンライト九州>の時間には売店は開いていなかったが、電話予約すると何とわざわざホームの乗車口まで持ってきて下さった(ちなみに改札外の売店は6時10分から)。本当に下関駅弁当さんの姿勢には頭が下がる思いである。

 


山陽本線:下関駅・小月駅・長府駅 山陽新幹線:新下関駅 「ふくめし」(下関駅弁当) ¥1,300 季節限定  

 

 

     

 

 

 

「寿司」でない「ふくめし」の方は、維持管理などの観点からか、10〜4月頃の季節販売となる。それが唯一の難点なのだが、上の2品の追随を許さない、家族も絶賛の絶好の1品であることも確か。ご飯はやや炊き込み風だが、その仕上がりには一切の妥協を許さず、非常にうまいシロモノに仕立てている。

¥1,300とちと高価なのがネックだが、カネに負けて「寿司」にするよりも断然こちらを選ぶべし。なお家庭で食べる際は電子レンジにかけてもよいようで、この容器のままかけてOKとのこと。

 

 

 

 

 


山陽本線:下関駅「晋作弁当」(下関駅弁当) ¥500

 

 

     

 

「そんな弁当あったかいな?」と思わす、マボロシの駅弁。時刻表には記載がなく、下関駅の「幕の内」は言うまでもなく「壇ノ浦弁当」である。中身もどうみても典型的な「幕の内」で、箱もかなり小さめ。それならばこの駅弁は一体?と思わせるが、恐らく「軽い食事が好まれる」、朝食向けに調整しているシロモノと思われる。「モーニング駅弁」は多くはないが、仙台などたまに見られるようだ。ぶっちゃけこれでも「幕の内」としては充分なだけに、これを昼に出そうものなら、安さも手伝ってこればかり売れ、「壇ノ浦弁当」がはけないことは明白であろう。

少し手に入りにくいのが難点だが、シンプルな割に名前だけは凝っており、手に入れがいがある駅弁と言えよう。

 

 

 

 


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